Lady Green English Salon

英語講師LadyGreenのブログ。現在、翻訳スクール通学中。留学経験なしでどこまで英語力を上げられるか、よりナチュラルな英語を目指して今も修行中。

love moderately

『ギフト~E名言の世界~』から。


...love moderately:long love doth so.

(ほどほどに愛しなさい。長続きする愛とはほどほどなもの。)

ウィリアム・シェイクスピア『ロミオとジュリエット』より


A lover without indiscretion in no lover at all.

(分別のある恋など、本物の恋とは言えない。)

トマス・ハーディ『The Hand of Ethelberta』より



このふたつの言葉、全く逆のことを言っていますよね。

それでいて、どちらも真実を含んでいるように思えます。

どちらが正しくてどちらが間違いというのではない。




私個人的にはシェイクスピアの

love moderately

という響きが好きです。

「愛」と「控えめ」という言葉が合わさって、なんだかとても品の良さが感じられます。




英語ではloveという同じ単語ですが、日本語にすると「愛」であり「恋」でもあります。

日本語では愛と恋を分けて考えるけれど、英語ではいっしょなんですね。

この辺に、文化的な価値観の違いが潜んでいるような・・・。



恋と愛がどう違うのか、ということについて作家遠藤周作さんが語っておられます。

彼は「恋愛を作り出すのは情熱であり、愛情ではない」と言っています。



「情熱とは、苦しければ苦しいほど燃え上がる炎であり、不安があればあるほど掻き立てられる火です。

愛情は、情熱とは根本的に違います。

不安や苦悩や嫉妬によって燃え上がるような油ではありません。

愛情とは、安定した場所において持続するトロ火のようなものです。」


                          遠藤周作『あなたの中の秘密のあなた』




シェイクスピアが言うloveは「愛情」を表し、

ハーディの言うloveは「情熱」を表しているのでしょうね。

日本語訳も「愛」「恋」となっているし。



愛と恋をloveというひとつの言葉で語る欧米文化では、愛と同時にそこに情熱も求めているのかもしれません。

でも、ふたつを同時に求めるのは不可能。

遠藤氏の言うとおりであれば、愛情と情熱は根本的に違うものだから。

だから、情熱が冷めた時に別れてしまう。

恋が冷めたところで、愛を育てることをせずに、関係に終止符をうってしまう。




愛情とは情熱が消えた後に、自らの力で育んでいくもの。

情熱は誰にでも起こる感情。あなたにも、私にも、誰にでも、簡単に。

でも、愛情はそう簡単には手に入らない。

努力や知恵が必要。




どちらに価値を置くかは人それぞれ。

ひとつの恋からまた次の恋へと、常に情熱を追い求める。

そういう生き方もアリ。

でも、情熱とは違う、とろ火のような愛を、時間をかけて育んでいくこともできる。




さて、どちらがいいでしょう?



いまだ情熱しか知らないという人は、情熱の向こう側にあるものを見てみたいと思いませんか?

お手軽には手に入らないけれど、努力の末にたどり着けるその場所はきっと素敵なところじゃないかって気がします。

まぁ、私はまだシングルなので、これからの楽しみにとっておこう♪と思います。




結婚されてる方もされてない方も、遠藤周作さんの恋愛論、結婚論は一読の価値ありと思います。

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