Lady Green English Salon

英語講師LadyGreenのブログ。現在、翻訳スクール通学中。留学経験なしでどこまで英語力を上げられるか、よりナチュラルな英語を目指して今も修行中。

下手は上手の手本なり

ふと読みたくなって『花伝書』の英訳本を手に取りました。
何気なく開いたページは「問答条々」の章。
今で言うところのQ&Aといった内容です。


こんな質問がありました。要約するとこうです。


Q:下手な役者でも何か優れたところがあったりしますが
 これを上手な役者が真似しないのは、出来ないからなのか
 してはいけないからなのかどちらでしょうか。


世阿弥の答えはこんな感じです。


A:どんな下手くそでも良いところはある。
 それを「自分よりも格下のヤツからなんて学ぶことはない」
 と思っているならそれは傲慢である。
 また、上手な人が間違えるのを見て「自分はあんなヘマはしない」
 と思っている下手な者もいる。
 そういう者はいつまでたっても上達しない。

 どんな上手な役者でも慢心すれば芸は下がる。
 下手が慢心すればなおさらのことだ。

 上手は下手の手本。下手は上手の手本。
 そう心得てしっかり稽古に励むべし。


かなり大雑把に要約しました.
英訳を一部抜粋するとでこんな感じです。


 "No matter how poor an actor may be, if it is apparent that he has strong points, even a good actor should study those points.
This is the best method.
An actor may observe such good qualities but be vain enough to think that he should not study them because the other actor is his inferior.
With this kind of frivolous mentality, he will not likely ever be aware of his own weak points.


世阿弥って結構手厳しいことを書いています。
一流になるには必要なのでしょうね。
400年以上も前に書かれた言葉ですが、今も古びないです。
時々自分に甘くなってしまう私ですが
戒めのために時々世阿弥の言葉を読み返します。
私の座右の書といったところでしょうか。


あんまりストイックになるのもしんどいので
時々気を抜きながらも世阿弥の教えは忘れないで
精進していきたいと思います。


興味のあるかたは一読してみて下さい。



現代語訳でお勧めはこちらの一冊。

すらすら読める風姿花伝すらすら読める風姿花伝
(2003/12/13)
林 望

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林望さんって『イギリスはおいしい』などのイギリス関連エッセイで有名ですが
実は専門は日本の古典のようで能楽評論などたくさん書かれていたりします。
文章が非常に読みやすくて、他の本もつい読みたくなってしまいます。
惹きつけられる文章で、読み物として楽しめます。


風姿花伝の英訳はこちら。

英文版 風姿花伝 - The Flowering Spirit英文版 風姿花伝 - The Flowering Spirit
(2006/07)
世阿弥

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能楽の普及と風姿花伝を広げていくために
今後も世阿弥本について時々書いていこうと思っています。
世阿弥の教えから学ぶことは多々あります。
古典は難しいと敬遠せずに、一度手にとってみて下さい。
きっと何か気付きがあると思います。


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