Lady Green English Salon

英語講師LadyGreenのブログ。現在、翻訳スクール通学中。留学経験なしでどこまで英語力を上げられるか、よりナチュラルな英語を目指して今も修行中。

私を離さないで

2週間くらい前から読み始めているKazuo IshiguroのNever Let Me Go。
今ようやく半分くらい来ました。
前に読んでいたRobyn Carrなんかに比べると文体がずっと硬くてちょっと読みにくい。
単語はそれほど難しくはないと思いますが、ちょっと構文が取りにくいことがあります。
ストーリーでぐいぐい引き込んでいくタイプのものではないので、
そこがちょっと難しく感じる所以かもしれません。
英語で小説を読む事の難しさは、英語をちゃんと読めることに加えてちゃんとストーリーを追わなくてはいけないこと。
わかりやすい物語の場合は、流れでなんとなく想像できることも多いのですが、
ミステリーのようになぞかけがあったりするとチンプンカンプンになる可能性がありますね。


Kazuo Ishiguroのこの作品も、私はどんなストーリーかちっとも知らずに読み始めたもので、
最初にcarerとかdonationといった単語が出てきて、これはどう意味で使われているのだろう?
とちょっと頭に?が浮かんできましたが、読んでいるうちにちょっとずつわかってきました。
文字通り、「介護人」「提供」という意味で使われているのですが、
なんの文脈もなくこういう単語が出てくると一瞬考えちゃいますね。
私の知らない意味があるのか?と思っちゃったりして。


舞台はとある田舎町。そこで「介護人」として働いているKathyは子供時代を回想する。
彼女が通った学校では、「特別な子供たち」が外界とは隔離されて育てられていた。


Never Let Me GoNever Let Me Go
(2011/12)
Kazuo Ishiguro

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彼女たちがなぜ特別なのか、教師たちもはっきりとは口にしない。
けれど、随所にヒントが散りばめられている。
普通の人生を歩むことが出来ないのは、ある目的のために生まれてきたから・・・。


ミステリー的な要素もたぶんにあるのですが、描かれているのは彼女たちの心の動きや機微。
嫉妬や憧れ、繊細さや残酷さ。
若さゆえのものなのか、それとも人間全てが持つものなのか。


読んでいて時々心が痛むのは、おそらく同じ思いを私自身も経験してきたからなのだろう。


彼女たちの置かれている特殊な環境は、物語にドラマ的な要素を与えているけれど、
作者が本当に描きたいのは、彼女たちの心の情景なのではないかという気がします。
文学というのはみんなそうなのかもしれません。
ライトノベルやエンターテイメント作品は、ストーリーで読者を楽しませる。
文学は、ストーリーを通して人の心を描き、読者に何かのメッセージを投げかける。


まだ半分しか読んでいませんが、これからどんな心の情景が見えてくるのか楽しみです。



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