Lady Green English Salon

英語講師LadyGreenのブログ。現在、翻訳スクール通学中。英語のことを中心に、色々と書き綴っています。

人生とは『深い河』 

インフルエンザからは無事に立ち直り仕事再開。
会う人会う人に「先週はすみませんでした(汗)」と謝りまくりです。
ほんと、体調管理は大切ですね。
仕事に穴空けると色んな方面でご迷惑をおかけするので。
そういうことを避けるためにも、インフルエンザの予防接種は毎年受けてるんですが。
型が違ったのかな・・・。効かなかったようで。


しかし、大学のレッスンの方は無事に最後のレッスンを終えてきました。
良い雰囲気でレッスンを終了することができ、生徒さんからも「楽しかった」「また次期コースも受けたい」
と言っていただけ本当にがんばって良かったな、と思いました。
次また春講座もあるんですが、また会えるといいな。
法人の担当さんからは「次もまた先生にお願いするんで」と言ってもらえているので、
人が集まればまたレッスン担当することになりそうです。集まれ集まれ~。


で、大学のレッスンが終わっちゃったもので、ちょっと暇です。
法人の仕事が今何も入ってないのでスクールのレッスンだけ。
懐も心もなんだか寂しい(涙)非常勤講師の辛いところだな。


間があくとモチベーションが下がりがちになるので、
そこは上手く自分でコントロールしていかねばならないところです。
こういう時だからこそ出来ることもあるはずだし。
勉強しろ~!!!って感じですね。


あ、そういえばセンター試験の問題を解いてみました。1問間違えました。
ま、何にしても満点は難しいので、こんなもんでしょうかね?


洋書のほうは今は何も読んでいなくて、日本語の本ばっかり読んでいます。
再読していた遠藤周作の『深い河』、ようやく読み終わりました。
いやぁ、暗い、重い話です。
宗教をテーマにした遠藤周作の小説は『沈黙』『侍』と読みましたが、
どの話もすっきりしない終わり方です。
でも、そこに作者の伝えたいメッセージがあるのだと思います。


考えてみれば、イエス・キリストの生涯というのはなんとも不条理。
救世主と崇められながら、十字架に磔にされるわけですから、
決してハッピーエンディングではないのです。
『沈黙』にしろ『侍』にしろ、この『深い河』にしろ、
根底にあるのは「人間の苦しみ、悲しみを背負うイエス」のイメージ。
そして、人間の弱さも受け入れ、不条理も受け入れ、どこまでも寄り添う存在。
遠藤周作の描くイエス・キリストってそんな感じです。
人の弱さを裁く存在ではなくて、一緒に涙する存在。


昨日の夜に再読終えたのですが、読みながら、今も世界のあちこちで起きている宗教紛争のことを思わずにいられませんでした。
人を救うはずの宗教によって人が争いあうのは何故なんだろう。


以前一緒に仕事をした同僚にイスラム教を信仰する人がいました。
彼は「イスラム教というのは数ある宗教の中でも最も平和的な宗教なんだ」と言っていました。
そして、一部の過激派の存在のために、イスラム教=怖いものというイメージを持たれることを
とても残念がっていました。
今回の人質事件も、多くのイスラム教徒は非常に残念に思っているはず。


『深い河』の中で、ガンジーのこんな言葉が引用されていました。
たぶんこれは、この作品を通して作者が伝えたかったことなのだろうと思います。



「さまざまな宗教があるが、それらはみな同一の地点に集まり通ずる様々な道である。
同じ目的地に到達する限り、我々がそれぞれ異なった道をたどろうとかまわないではないか」



皆がこんな風に考えられたら争いはなくなるのでしょうが、
実際には「自分のほうが正しい、優れている」「相手が間違っている」と言って、
喧嘩を始めてしまうのですよね。
特に信仰に関わるものになると、こだわりがいっそう強くなるから、争いのレベルが大きくなる。


そんな人間たちを見ながら、神様は涙しているのかもしれない。
遠藤氏の描く神はそんな存在。
威厳ある強い神ではなく、寄り添い共に苦しみ涙する。
『沈黙』で描かれたのはそんな神様だった。
そんなイエス像に反発する声もたくさんあったようだけれど、
遠藤氏が描くような「寄り添ってくれる神」を必要としている人も多いと思う。


『深い河』でも、それと同じイエスが描かれている。
権威的な神ではなく、光り輝く存在でもなく、力強く人を裁き正しい道を示そうとするのでもない。
清濁どちらも受け入れて流れていくガンジス川のように、
人間の愚かさも醜さもただありのままに受け入れる慈悲深い存在。


悲しいニュースがたくさんあるし、理不尽なこともたくさんある世の中。
そんな中で常に前向きに生きていくことは難しいし、明るい未来を信じる事ができないこともある。
深い深い悲しみの中にいる時に、綺麗な言葉は心に届かない。
心の中の深い河に洗い流すしかないんじゃないだろうか。
混沌とした深い河は、人生そのものであり、人間の心を映し出しているのかもしれない。


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Comment

Name - まめ  

Title - 遠藤周作好き

「沈黙」好きなので初コメをー。まめ(大阪の主婦ちゃんの親友)です。

私も遠藤周作の描く母なる神を必要とする人間なので、遠藤周作の作品には共感します。(キリスト教徒ではないですが、わたし)この前帰省した時に図書館で「沈黙の声」という遠藤周作が「沈黙」について語ったエッセイ集を読んだのですが、興味深かったです。たしか、遠藤周作自身も殉教した強者より棄教した弱者により親近感を感じるというようなことが書いてあったと思います。おすすめですー。今世界あちこちで繰り広げられている宗教の対立ですが、遠藤周作ならどう考えるのでしょうね。

あ、「沈黙」はですね、キチジローの長崎弁がホンモノなんです!だから私は好きなのかもです。なんかまとまりのないコメントでごめんなさい。歯が痛いので今から当番医のとこへー。とほほ。私がいくら歯痛で苦しんでも、神は沈黙してはります。。。
2015.01.25 Sun 23:30
Edit | Reply |  

Name - ladygreen  

Title - 

まめさん、こんにちは!いつも主婦さんのところでお名前をお見かけしております。こちらへのコメントありがとうございます!

遠藤周作お好きですか?私は学生の頃、エッセイも含めてたぶん10冊くらいは読んだんじゃないかと思います。沈黙を解説する本を書かれていたとは初耳です!チェックしてみますね。教えていただいてありがとうございます。まめさんのコメント読んでると、沈黙も読み返したくなってきてしまいました。


歯医者さん、出来ることなら行きたくない場所です…。どうぞお大事に!
2015.01.26 Mon 11:21
Edit | Reply |  

Name - 大阪の主婦  

Title - 

まだ49ページで
「美津子の場合」っていうところにはいったとこやねん。。。(汗)
なので、このブログあんまり読んだらあかんと思って後半読んでへんで~(爆)

今晩も寝る前に読みます。。
2015.01.27 Tue 15:02
Edit | Reply |  

Name - ladygreen  

Title - 

主婦さん

最後まで読んだらブログ後半も読んで下さいね~。
主婦さんとこでも遠藤周作が話題になってますね。好きな人多いようで。まめさんもこっちにコメントくれはりましたし。

深い河終わったら次は沈黙が読みたくなるかもですよ。しかし、映画化の話があるとは、知りませんでした。気になる!

ところで、リクエストあった日本で英語習得した方法、今内容温めてますんでもうすぐ書き始めますねー。
2015.01.28 Wed 10:53
Edit | Reply |  

Name - 大阪の主婦  

Title - 

昨日、読了。
三浦綾子の塩狩峠もそうだったが、
最後主人公が 自己犠牲的状態で終わる。。

これがなんとも悲しいねん(泣)

主人公は必ず、イエス様と重なるように書いてある。

私、この作品の最初から最後まで登場した「美津子」の気持ちがわかるきがするな~。。人間の本音ちゃうかな。

信仰を否定したいような、いや、求めたいような、そこに何か自分の探していた真理があるんじゃないかとか。。。

みんなそれぞれ、違った種類の苦悩をかかえ、心の救いを求めて、この川に集まってくるやん。。

本の内容的にはそこに答えは結局ないというか。。悩みを完全に昇華できぬまま終わるやん。

なんで?とかおもいつつ、人は人生を歩むしかないんちゃうかしらと思ったわ。。。

新しいブログまだ読めてへんわ。

最近、LADYGREENさん、熱いな~(爆)ダンすに英語に(爆)

また最新ブログじっくり読んでコメント入れるわ。

今から息子のデイサービス行くための用意するわ。
昼から小学生英語学習会だしな。がんばるわ。

お互い今日も一日がんばろう!!

2015.02.07 Sat 08:36
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Name - lady green  

Title - Re: タイトルなし

大阪の主婦さん

読み終わりましたか~。主婦さん読むの早いですね(私はめっちゃ遅い)。

『塩狩峠』は私読んでないんですけど、あれも自己犠牲的ストーリーですよね。
イエス・キリストに重ねるとそうなるんでしょうね。

『深い河』は、なんとも混沌としていて、それは人間の心そのものなんだろうなと思います。
ただ、私はその混沌さにある種の心地よさを感じるのです。
主婦さんもそうかな?
インドが舞台っていうのもあるかもしれませんが、キリストを描いているのに
どこか仏教的なものも感じます。そう思いません?

ちなみに最近私が熱いのは、仕事が暇やから(汗)
時間を持て余すと、どっかにエネルギー向けたくなるのです。

お互い良い一日を~。
2015.02.08 Sun 10:38
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